2020年は私たちの働き方を見直す年になりそうです。コロナウイルスの蔓延、東京オリンピックの開催などにより世論が大きく後押しをしていると感じています。
しかし、中小・小規模企業の多くは、「私たちには働き方改革、テレワークは無理だ」といった意識が根付くあったり、「何から手を付けたらいいのか分からない」といった声も多くあり、なかなか最初の一歩が踏み出せずにいるのではないでしょうか。
アナログな部分に頼り切っていたところを見直し、徐々にシフトしていくのが中小・小規模企業の働き方改革に向けた近道だと思っています。
個人的に、働き方改革はシステムを導入したらスタートではないと思っています。
簡単なところから少しずつ見直していきましょう。
目次
業務の棚卸し
まず最初に業務の棚卸しをしてみましょう。
現状の社内IT環境で、会社に来なければできない仕事、会社に行かなくても出来る仕事といった具合に、縦軸で分割して仕分けることが出来ると思います。業務を仕分けることで現状の課題が浮き彫りになってくるのではないでしょうか?
嘘のような話ですが、取引先からメールが送られてきていて、それをチェックするためだけに事務所に戻っているケースがまだまだ多く存在しています。
また、ちょっとした連絡のやりとりに電話を使っていたり、そもそも、社内チャットを使用していない企業が圧倒的に多いのが中小企業の実情なのです。
他にも、クラウドを活用してオンライン上でデータの編集、作成に代替できないかを考えてみましょう。
属人的な業務を極力減らす
働き方改革の基本は、情報を上手に共有することだと私は考えています。
よく仕事を自分一人で抱えてしまい、情報共有が全くできない人がいます。
ひと昔であれば、情報を共有するためのツールも多くなく、一人で完結してしまう働き方もアリとされていました。
しかし、今では情報共有がクラウドの活用などで簡単にできます。上手に情報を共有することで、誰が対応しても一定のパフォーマンスができるようにする必要があります。
一つのプロジェクトにおいても、社内(社内)で上手に仕事を分業して、チームとして進めていくことに慣れていく必要があるでしょう。
それに慣れてしまえば、あとは社内にいるか在宅なのかの違いだけです。
スマホで出来る仕事はスマホでやる
日々の仕事の中でスマホに置き換えることご出来る仕事はどれくらいあるでしょう。
スマホで完結しない仕事が多ければ多いほど、あなたの会社は改善の余地があるかもしれません。
スマホでの業務については、なかなか言葉で言い表すことができませんが、とにかく便利です。
ちょっとした文章を作成したり、メールやチャットはもちろん、クラウド型のシステムを導入すれば、業務の大半はスマホで完結できます。
プログラミング作業やデザインを作成する業務の場合はハイスペックのパソコンが必要になりますが、その他で業務は大体スマホに置き換えられます。
実際、私もこの記事はスマホで書いていますし、喫茶店でコーヒーを飲みながら書いています。
営業の仕事もスマホで完結できる
そういった意味では、営業の業務の大半もスマホで完結してしまいます。
取引先との面談についても、GoogleMeetなどを活用して、オンライン上で商談することもできます。プレゼン資料をきちんと作成して、画面を共有すれば資料を見せながらプレゼンすることもできます。
取引先相手に訪問せず、会議システムを使い商談をするインサイドセールスは中小企業の現場ではなかなか浸透していません。
私は、今回の一連の騒動で、このインサイドセールスが中小企業の現場においても広く一般的に普及するのではないかと思っています。
不要不急の用事がない限り、人の接触はしない方がいいですからね。
メール・チャットのフル活用
少しずつ始める、という意味ではコミュニケーションの変化に関しても寛容に受け入れる必要があります。
最近でこそ減りましたが、上司への相談や報告をメールやチャットで済ますことに対して、批判的なや人がいます。
このような考え方は、働き方改革における”弊害”になります。
企業や組織の文化の問題になりますが、テキストメッセージでの報告や相談に関しても”上の立場の人間”が寛容にならなければなりません。
メールやメッセージでやりとりすることのメリットとして、「記録に残る」というのがあります。これは言った言わないのトラブルを後々防ぐことにも繋がりますし、見返すこともできます。
最近では、GmailやChatなどのG Suite関連のツールだったり、SlackやChatWorkなどのコミュニケーションツール、LINEやFacebookMessengerなどの普段から使い慣れているものまで様々あります。組織に応じて使いやすいものを活用すればいいと思います。
まずは、無料ではじめられるツールから活用して、慣れることが大切です。
できることから始めてみる
働き方改革に関しては、いきなり全てを変えると業務が混乱してしまい、収集がつかなくなります。
として改革する以上、明確なルールを作る必要があります。
将来的には、テレワークの採用も視野に入れている場合は、セキュリティ関連の問題も出てくるでしょう。
まずは、社内の業務を部分的に見直してみるところから始めてみましょう。
最初は、社内のやりとりをチャット化することがいいと思います。一人ひとりの意識の問題として、「電話連絡は生産性と業務効率を下げている」という企業文化を育むところからスタートしてみてはいかがでしょうか。