プラス商事は、従業員10名の小規模事業者です。最近、ニュースなどで情報漏洩やサイバー攻撃が多発していることを見聞きして不安になり対策を検討しているところでした。
数日後・・・
その後社内では・・・
市販のセキュリティソフトだって、長くても3年じゃないか!
UTMというのは、初期段階では、機器本体に1年のセキュリティライセンスがバンドル(付帯)されています。ユーザは状況に応じてライセンス期間を設定するようです。
いかがでしたでしょうか。このようなやり取りは、多くの会社や社長の心の中の葛藤を映し出しています。
UTMの導入は、1年単位でセキュリティライセンスをバンドル(付帯)することができます。
UTMは導入しなければならない。ただ、5年や6年のリース契約は長すぎる。。。
中小・小規模事業者の心の叫び・・・
このような考え方をお持ちの「中小・小規模事業者の経営者」は本当に多いと思います。
目次
なぜ5年、6年のリースが主流なのか?
ルータなどのネットワーク機器は平成13年3月以前に取得したLAN設備を一の資産として6年で償却している場合には平成14年3月期以後もそのまま6年で償却することができます。
平成13年4月以降に取得したLAN設備については、個々 減価償却資産ごとに償却を行うこととなり、その耐用年数は下記の表になります。
ただしこの表は、パソコンの耐用年数が短縮される前のものであるため、サーバーは5年、端末機は4年と書き替えてられています。つまり、LAN設備については、耐用年数の取扱い上は、一つの資産として取り扱うことをやめにしたのです。
UTMが5年・6年リースでの契約を推奨されているのは、ライセンス期間もさることながら、OA機器の販売会社が小規模事業者に対して、OA機器とセットで販売しやすいようにされているのかもしれませんね。。。
FortiGateなどのメジャーなUTM機器では、ネットワーク機器(ルータ)にセキュリティをバンドルするというのが一般的な考え方です。
ネットワーク機器にセキュリティをバンドルするという考え方が本来の姿
本来、UTMはセキュリティ機能(ライセンス)を1年単位での契約をしてバンドルさせます。このような方法で導入している企業は意外と多いです。
ですので、別に5年や6年のリース契約に固執することもなく、ユーザの考え方や経営方針に応じた選択をすればよいのです。
実際、当社でもUTMを設置していますが、ライセンスは1年単位で更新をしています。その理由は、経費の問題もそうですが、優れた製品が発売された時に、選択肢を広げたいからです。長期間でライセンス契約を購入した場合、残りの期間が足かせになり、選択肢が狭まってしまうからです。
アンチウイルスソフト導入の考え方と同じ
では、アンチウイルスソフトの場合はどうでしょうか?読者の方は、1年や3年といった期間でライセンスを購入されていると思います。
実際に、アンチウイルスソフトを5年とか6年の期間で契約している企業を私たちは聞いたことがありません。
UTMも考え方は同じです。ただし、中小・小規模企業をターゲットとする販売会社はリース契約を提案することで、求めやすい販売方法を提案しているのです。
UTMには期間の選択肢が多くあることを知っていただきたい
中小・小規模企業の経営者の皆さまには、UTMの導入は期間の選択肢が豊富にあるということを知っていただければと思います。
UTMとは、セキュリティ機器にセキュリティライセンスをバンドル(付帯)させたものです。
ですので、極端な話をすれば、セキュリティ機能を全てオフにしてFWとしてだけ使用することもできますし、特定のセキュリティ機能をオフにする事もできます。
5年・6年と長期間のリース契約が必ずしも悪い訳ではありません。私たちは、選択肢が豊富にあるということを知っていただきたいのです。
「長期間のセキュリティライセンスをもってわざわざ高額の契約をする必要がない」という事をご理解いただければ幸いです。