Linuxを操作するときに使うターミナル。

GUIであれば、マウスを操作して、クリックをする事で、操作ができますが、ターミナルではマウスは使えません。

キーボードを操作してターミナルを操作するのですが、ショートカットキーを使いこなせると作業効率も上がり便利です。

ここでは、基本的なショートカットキーをまとめておきます。

目次

ターミナルで使えるショートカットキー

  • Ctrl + a :行頭へ移動
  • Ctrl + e :行末へ移動
  • Ctrl + u :行頭まで削除
  • Ctrl + k :行末まで削除
  • Ctrl + _ :1つ前の動作を取り消す
  • Ctrl + / :取り消した動作をもとに戻す

基本的なショートキーは上記になります。他にもショートカットキーは存在しますが、まずはこれらの基本的なショートカットキーを抑えて、スムーズに動作できるようにしましょう。

ディレクトリ構造

Linuxのディレクトリ構造について見ていきます。

ディレクトリとは、ファイルの入れ子構造のことをいいます。GUIでよく目にするフォルダの階層と同じです。

Linuxサーバにログインすると、「/home」や「/etc」「/var」といった、名前のディレクトリがあると思います。

例えば、「/etc」にはシステムやミドルウェアに関する設定ファイルが格納されていて、「/var」には、ログファイルなどが格納されています。さらにこれらのディレクトリの中にはディレクトリが格納されていて、下の図のような入れ子構造になっています。

このようにディレクトリは階層になっていて、その一番上の階層をルートディレクトリと呼びます。

ルートディレクトリに含まれているディレクトリは覚えておけ!

ルートディレクトリ直下のディレクトリを以下にまとめてあります。これらは可能な限り覚えておくとよいでしょう。

この中でも特に、/home、/etc、/varはLinuxサーバを運用する上でよく使用されるディレクトリになるので必ず覚えておきましょう。

ルートディレクトリ直下のディレクトリ群

  • /boot :システムを起動させるために必要なファイルが格納されている
  • /dev :デバイスファイルが格納されている
  • /etc :システムやミドルウェアに関する設定ファイルが格納されている
  • /home :ユーザごとのホームディレクトリが格納されている
  • /root :rootユーザのホームディレクトリ
  • /bin :基本コマンドが格納されている
  • /sbin :システム管理者用のコマンド(起動、停止、再起動など)が格納されている
  • /lib :/binや/sbinにあるあるコマンドを実行するのに必要なライブラリが格納されている
  • /tmp :仮想メモリ上の一時ファイルを格納している
  • /usr :ユーザが共通で利用するプログラムやライブラリが格納されている
  • /var :ログファイルなどが格納されている
  • /proc :プロセスの実行状況(CPUやメモリ、ファイルシステムの使用状況など)を記載したファイルが格納されている
  • /opt :パッケージ管理システムでインストールされたプログラムが格納されている
  • mnt :一時的にマウントされたファイルシステムのためのディレクトリ

ディレクトリの移動とパス

CLI上でのディレクトリの移動は、「cd(change directoryコマンド」を使います。ディレクトリ移動の際に使う絶対パスと相対パスについて少し説明していきます。

パスとは

パスとは、ディレクトリやファイルの位置を示すものです。その表記方法として、「絶対パス」「相対パス」と呼んだりします。

絶対パスと相対パス

絶対パスとは、ルートディレクトリを起点に目的の場所を記載する方法です。

一方で相対パスとは、カレントディレクトリ(現在値)を起点に目的の場所を記述する方法です。

相対パスの表記方法として、現在値を「.」と表記し、1つ上の階層を「..」と言った具合に表記します。

絶対パスと相対パスは「どこを起点にして見ているか」で表すことができるのです。

絶対パスのメリットデメリット

絶対パスのメリットとしては、ルートディレクトリからパスを記載するために、目的地がどこなのかが分かりやすい点にあります。一方で、ルートディレクトリから目的の場所まで記述するために情報量が必然的に多くなる点がデメリットです。

情報量が多く、絶対パスを記述するのが困難な場合は、相対パスを使い、情報量を減らすことをします。

ディレクトリ移動

ディレクトリ移動には「cdコマンド」を使います。これにより、カレントディレクトリの位置を変更することができますね。

また、カレントディレクトリまでのパスを表示するコマンドとして、「pwd(print working directly)コマンド」というものもあります。

使い方は以下の図の通りです。

ディレクトリ移動を効率的におこなうTAB補完

TAB補完を行うことで効率的にディレクトリの移動が可能になります。

「cd」と入力した後に、スペースを入れ、「TAB」キーを2回押すと、カレントディレクトリ内にあるディレクトリ名が出力されます。そして、ディレクトリ名を途中まで入力し、「TAB」キーを1回押すと、自動的に名前が補完されます。

また、特定のディレクトリに頻繁に移動するのであれば、「ln(link)」コマンドを使いシンボリックリンクを作成しておくと便利です。*lnコマンドの後に「-S」オプションを付けることで作成できます。

以上がLinuxの基本操作とコマンド例です。カレントディレクトリ、絶対パス相対パス、ディレクトリの移動などLinuxをCLIで操作する上での基本ですので、実際に操作して理解するようにしてみてください。