世の中の多くの企業はITシステムやツールの導入により業務効率化が進み生産性は向上していますが、教育現場においては、まだまだ、アナログな部分も多く、出遅れている節があります。
目次
教育現場における様々な課題
教育現場の業務は、あなたが想像している以上に複雑でハードなものになります。教員(常勤)一人当たりの業務負担は、民間企業と比べても同等かそれ以上になり、学生を相手にしているという特性上、決して効率的なものではありません。
教員の仕事は多岐に渡り、シラバス作成に始まり、授業の準備、実際の授業、学生との面談やコミュニケーション、テストなどの採点、補習、課外学習など時間がいくらあって足りません。
一度に相手にする学生の人数が数十名にもなるため、コミュニケーションや意思疎通は、難しい側面があります。
GSuite for educationの導入でコミュニケーションの課題を解決
教育現場でのコミュニケーションはいくつもパターンが存在していてとても複雑です。
- 教職員間のコミュニケーション
- 生徒とのコミュニケーション
- 外部(広報・業者・保護者など)とのコミュニケション
教職員間のコミュニケーション
教員は授業があるため、在籍と離席を頻繁に繰り返します。フロアや部屋をまたいだコミュニケーションをおこなう場合は、在籍確認から始まります。
グループウェアなどのシステムを導入していれば、担当の教員が在籍しているの離席しているのかを瞬時に把握できますが、在籍確認を内線電話などでおこなっている場合は、業務効率が下がってしまいます。
「〇〇先生いますか?」みたいなやりとりを極力なくしていきたいものです。
そこで、Googleカレンダーやチャットなどで在席中なのか離席中なのかを、グループ内に示しておきます。そうすることで、メンバー全体が”今の状況を把握でき”業務連絡もさらに効率的になります。
学生とのコミュニケーション
担任を受け持っている教員は学生とのコミュニケーションも頻繁に発生します。生徒指導や進路指導、提出物についてもそうですね。
もちろん、日常的に会話やコミュニケーションを取ることで学生との関係性も構築できますので、ちょっとしたやりとりも重要です。
直接的なコミュニケーションも重要だとは思いますが、GSuiteの導入により補完的なコミュニケーションが数多く取れるようになります。
グループチャットや個別チャット、面談時のスケジュール調整などツールを活用することで、コミュニケーションの回数が増えて関係性の構築に繋がります。
チャットやメールなどを活用したコミュニケーションは、一見ドライだと受け止められますが、回数と質を高めることで、直接的なコミュニケーションよりも人間関係が構築できると言われています。
実際に、「GSuiteを導入して学生とのコミュニケーションが増え、良好な関係を構築できるようになった。」と回答した教員がほとんどです。
また、今の学生は、デジタルツールを使用したコミュニケーションに対して抵抗もないため、すんなり受け入れてくれるでしょう。
外部(広報・業者・保護者)とのコミュニケーション
外部とのコミュニケーションについても同様です。
Gmailを活用することで、遅延の少ない対応が可能になります。スマホやPC端末などインターネット環境があれば、どこでも送受信が可能です。
提出物や資料などをGoogleドキュメントなどで作成して配信したり、アンケートや回答を求める内容については、Googleフォームを活用してスマホなどで回答していただくことができます。回答内容はスプレッドシートなどに自動的に集計されますので、個別の集計業務などが簡略化されます。
Classroomの活用で効率的な授業を実現
G Suite for Educationの目玉機能といえばClassroomです。
学生にはGSuiteよりアカウントの発行をするか、Gmailアカウントを取得してもらうことで、Classroomに参加できます。
答案や課題の作成・共有が可能
Classroomを使用して、課題やテストの作成・答案やフィードバックなど様々な管理ができます。さらに、どの学生が課題を未提出なのか?課題の進捗状況はどうなのか?状況を確認することが可能です。
授業毎にClassroomを作成でき、それぞれ、「課題」「テスト付きの課題」「質問」「資料」などが共有可能です。それぞれに、G-Drive内のデータやリンク、ファイル添付、YouTube動画などを添付でき、新たに、ドキュメントやスライド、スプレッドシート、図形描画、フォームなどを追加作成することができます。
学生はスマホ一台あれば勉強できる
学生は、PC端末やChromebook、タブレットやスマホから解答することができますので、紙の印刷も不要ですし、答案についても事前に解答を登録することで瞬時に集計することができます。
また、クラス内のコミュニケーションツールを使えば、生徒同士で質問し合ったり、教え合ったりと主体的な学習が可能になります。
Classroomを活用すれば、極論スマホ一台で授業を受けることも可能なのです。
教員は『良質な授業』に向けた準備に時間を活用できる
教員は本来向き合うべき授業の中身を考えることに集中でききます。
もちろん、Classroomのデータは共有ができますので、課題の共有や事例の共有などをおこなうことで、教員同士が同じ仕事を重複しておこなうようなことも減ってくると思います。
教員同士でも良い授業については共有でき、学生同士でも教え合い、学び合う環境が用意されています。
教育のICT化によって、授業の質がさらに向上するでしょう。
教育機関の利用は原則永年無料
G Suite for Educationに含まれている主なサービスをご紹介します。
Gmail
Googleが提供するWebメールシステム独自ドメインで利用可能です。*独自ドメインで送受信可能
カレンダー
個人、組織、グループ内でカレンダーを管理するためのWeb ベースのカレンダーです。
Classroom
課題の作成、生徒とのコミュニケーション、フィードバックの提供が可能です
Hangouts Meet
安全なビデオ通話とメッセージ機能で学校外でも生徒とつながり学習を支援できます。
フォーム
テストや課題、アンケートを作成し回収、集計も自動でおこないます。
Googleグループ
クラス・グループを作成して教員や生徒に参加してもらえば、クラス内のコミュニケーションが活発になります。
Googleサイト
社内掲示板やポータルとしても活用でき、様々な情報を掲載する掲示板として利用することも可能です。
GoogleDrive
課題やカリキュラムなどを安全に保存、管理することができPC、スマホ、タブレットなど様々なデバイスからアクセスできます。
ドキュメント
文章作成に活用することができます。MS-Wordのような使い方ができ、共同編集や共有によりリアルタイムで作業が可能です。
スプレッドシート
表計算ソフトとして活用できます。MS-Excelのような使い方ができ、共同編集や共有によりリアルタイムで作業が可能です。
スライド
プレゼン資料作成に活用することができます。MS-PowerPointのような使い方ができ、共同編集や共有によりリアルタイムで作業が可能です。
Vault
GSuiteを一括管理する管理画面です。生徒のアカウントの追加やセキュリティ設定、デバイスの管理などによりデータを安全に管理運用します。
これらは主な機能になります。他にも一般的に利用されている、YouTubeやマップ、翻訳なども含まれています。
さらに、jamboardという、電子黒板のサービスにも対応しています。
Google Jamboardについてはこちらをご確認下さい。
非営利の幼稚園、小中学校、高等教育機関においては、これらのサービスを含んだアカウントを無料で利用することがでいます。
通常、企業で導入するG Suiteの場合の料金は以下の通りです。
Basic
\680
1ユーザ/月額
- 利用できる機能
- ・Gmail
- ・カレンダー
- ・ドライブ(30GBまで)
- ・Hangouts Chat
- ・Hangouts Meet
- ・ドキュメント
- ・スプレッドシート
- ・スライド
- ・フォーム
- ・Googleサイト
- ・Keep(共有用メモ)
- ・Currents(連携)
- ・Apps Script
Bussiness
\1,360
1ユーザ/月額
- 利用できる機能
- ・Gmail
- ・カレンダー
- ・ドライブ(無制限)
- ・Hangouts Chat
- ・Hangouts Meet
- ・ドキュメント
- ・スプレッドシート
- ・スライド
- ・フォーム
- ・Googleサイト
- ・Keep(共有用メモ)
- ・Currents(連携)
- ・Apps Script
- ・Cloud Search
Enterprise
\3,000
1ユーザ/月額
- 利用できる機能
- ・Gmail
- ・カレンダー
- ・ドライブ(無制限)
- ・Hangouts Chat
- ・Hangouts Meet
- ・ドキュメント
- ・スプレッドシート
- ・スライド
- ・フォーム
- ・Googleサイト
- ・Keep(共有用メモ)
- ・Currents(連携)
- ・Apps Script
- ・Cloud Search
G Suiteにはこれらの機能が付与されており、基本的なセキュリティ機能とともにプランによって、セキュリティ機能が強化されています。
無料で利用できるG Suite for EducationはG Suite Businessとほぼ同等の機能が付与されています。セキュリティ機能をさらに強化したい場合は、G Suite Enterpriseに相当する G Suite Enterprise for Education という選択肢もあります。この場合、学生・教員ともに1ユーザあたり月額4ドルかかりますが、大規模か教育機関でなければ無料版で十分過ぎる機能です。
これだけの機能が、月額4ドル/ユーザとは驚きです。。。
当社でも実際に、教育機関の導入のお手伝いをさせていただきましたが、これだけの機能が無料で利用できるなんて羨ましい限りです。。。